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2003年(平成15年)秋、瀬戸大橋線の快速「マリンライナー」の新型車両として登場。
快速「マリンライナー」 : 岡山〜高松 (瀬戸大橋線 [宇野線・本四備讃線・予讃線]) / 5両・7両など
ステンレス / 直流 1,500V / VVVFインバータ制御 / 130km/h
1988年、瀬戸大橋が開業。同時に213系の快速「マリンライナー」が、岡山と高松を結ぶ都市間輸送列車として、また瀬戸内の眺望を楽しめる観光列車として走り出した。
しかし開業から10年以上が経過すると、その当初から「マリンライナー」として走ってきた213系には、次第に老朽化が目立つように。また開業から長い年月が経過したことで、瀬戸大橋線への関心が低下していた。
そこで老朽化した213系を置き換えるため、そして目新しさの無くなった瀬戸大橋線の魅力にてこ入れし、活性化させるために開発された。
1988年の瀬戸大橋開業と共に走り出した「マリンライナー」。その車輌 213系には、瀬戸大橋という観光資産を活用するため、先頭に眺望のよい展望グリーン車が連結された。座席を窓側に向けることが可能で、瀬戸内海の美しい島々を楽しめた。
その後を継ぐのが、この5000系だ。同じく瀬戸大橋という観光資産を活用するため、先頭に5100形展望グリーン車を連結。さらに2階建てダブルデッカー構造を採用し、その眺望はさらに進化。より高い位置からのダイナミックな眺めを楽しめるようにした。
さて、この5000系車輌の使命は、都市間輸送列車として岡山と高松を結ぶのはもちろん、観光資産「瀬戸大橋」を活用し、集客をはかることである。
それゆえこの車輌が持つ思想は、さりげなく気配りを尽くし、快適に、そしてより良い形で「瀬戸大橋」を楽しんで貰おうというもの。車輌自体に特段目立つ要素はないが、そのための能力を高いレベルで持っている。
また、そうした能力を活用するため――つまり、活用される対象である乗客の関心を引きつけるべく、外見については比較的強い個性、魅力、非日常性を持つ。
そのベースは、関西地区で「新快速」等に活躍するJR西日本の223系2000番台。そこからこのJR四国 5000系とJR西日本 223系5000番台が生まれ、一緒に快速「マリンライナー」として運用される。ステンレスの軽量車体で、最高速度は130km/hと特急並み。「新快速」譲りの俊足を誇る。
また、このJR四国 5000系にのみ存在する2階建て展望車の5100形は、JR東日本 E217系の2階建てグリーン車がベース。
特徴的なのはその先頭展望車、2階建ての5100形だ。前面・側面共にガラスが大きく回り込み、眺望の良さを感じさせる。また、そうしたガラス面の多い車体、シャープなヘッドライト部分、シルバーと濃紺を基調にしたスタイルは、近未来的で非日常感あるもの。乗ることのドキドキ感を醸し出すと共に、上質感を漂わせる。
また、その5100形に入れられるラインの色は、赤系と青系の2種類が存在。地元岡山の「桃太郎」にちなんだエンブレムも貼られる。
先頭展望車の5100形は、大きな窓や最前列の展望席など、いかに快適に眺望を楽しんで貰うかという点に尽きる。そのため造りは、実に合理的でシンプル。そして快適。余計なことに気を取られず、観光地「瀬戸大橋」を存分に楽しめるようになっている。基本的に、瀬戸大橋を楽しむための脇役だ。
しかし、その脇役の徹しぶりは見事。2階のグリーン車はもちろん、1階の普通車指定席にもリクライニングシートを採用。荷物置き場の設置、バリアフリー対策など、配慮が細かく行き届く。
また平屋の普通車自由席には、転換クロスシートを採用。在来線の近郊形電車としてトップクラスの快適性を誇る。
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| 擬人化キーワード (上記文中の赤字部分) | |||||||||||||||||||||||||||
| 快速「マリンライナー」 / 都市間輸送列車 / 瀬戸内の眺望 / 観光列車 / 瀬戸大橋線の魅力にてこ入れ / 活性化 / 瀬戸大橋という観光資産 / 展望グリーン車 / 2階建てダブルデッカー構造 / 眺望 / 高い位置 / ダイナミックな眺め / さりげなく気配り / 快適 / 車輌自体に特段目立つ要素はない / 外見については比較的強い個性、魅力、非日常性 / ステンレスの軽量車体 / 俊足 / ガラス面の多い / シャープ / 近未来的 / 非日常感 / 乗ることのドキドキ感 / 上質感 / いかに快適に眺望を楽しんで貰うか / 合理的でシンプル 瀬戸大橋を楽しむための脇役 / 配慮が細かく行き届く |
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※ イラストは古いバージョンのものです。
1988年、瀬戸内の美しい島々を股にかけ、初めて本州と四国を陸続きにした瀬戸大橋。その世紀の大事業は、多くの注目を集めた。自然美の中に悠然とそびえ立つ人工美に、人々は心惹かれた。
また、同時にJR四国「本四備讃線」が開業。風光明媚な瀬戸内海上空数十mを行く路線である。新設された快速「マリンライナー」には、その路線そのものを観光地化し集客を図るため、接客・案内能力に優れた213系クロ212形が登場。瀬戸大橋という「ステージ」で、瀬戸内海という「ショー」を見せる進行役、MCとして活躍する。
しかし、それから十数年、21世紀。時は無常に移り変わり、また人は、飽きやすいものである。213系クロ212形によるMC、そのキャラクターはマンネリ化し、開業時の賑わいも今は昔。瀬戸大橋という非日常性は、すっかり影を潜めていた。『瀬戸大橋ショー』を公演し続けるには、新世紀のMCが必要になっていた。
そこで登場したのが、この5000系5100形である。突出した能力こそ持たないが、真面目に賢く、先代の培った思想と経験を素直に継承。これを冷静に分析し、司会進行力に磨きをかけた。またさらに、彼女の個性――柔和な先代とはうって変わってサッパリとした、シャープでメリハリの利いた語り口を活かすことで、「ショー」に新鮮味を付加した。
基本的に、彼女は真面目で保守的である。だが、そこが良かったのだろう。主役はあくまで「瀬戸大橋」。「目立ち過ぎてはならない」という原理原則を守りつつ、そのステージをひとつ上の次元へと引き上げた。再びその「ショー」に注目を集めることに成功した。
2004年のブルーリボン賞にも選ばれた彼女は、「名脇役」として、21世紀も引き続き『瀬戸大橋ショー』を楽しませてくれるに違いない。
鉄道擬人化「Rail-G Station」 | 〈製作〉恵知仁 | 2004.12.26 初出 / 2005.01.17 改訂 / 02.19 改訂