鉄道擬人化図鑑

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キハ281系「スーパー北斗」
キハ283系「スーパーおおぞら」

略歴

キハ281系「スーパー北斗」

 1994年(平成6年)春、札幌と函館を結ぶ特急「北斗」の新型車輌として登場。「スーパー北斗」を名乗り、所要時間を大幅に短縮する。

キハ283系「スーパーおおぞら」

 1997年(平成9年)春、札幌と釧路を結ぶ特急「おおぞら」の新型車輌として登場。「スーパーおおぞら」を名乗り、所要時間を大幅に短縮する。

制作

JR北海道

主な運転区間

キハ281系「スーパー北斗」

特急「スーパー北斗」 : 函館〜札幌 (函館本線、室蘭本線、千歳線、函館本線) / 7両編成

キハ283系「スーパーおおぞら」

特急「スーパーおおぞら」 : 札幌〜釧路 (函館本線、千歳線、石勝線、根室本線) / 6両編成

車体 / エンジン / 変速機 / 最高速度

キハ281系「スーパー北斗」

ステンレス / N-DMF11HZA型ディーゼルエンジン(出力:355PS/2100rpm)を1両あたり2基搭載 / 変速1段+直結3段 / 130km/h / 制御付き振り子装置搭載

キハ283系「スーパーおおぞら」

ステンレス / N-DMF11HZA型ディーゼルエンジン(出力:355PS/2100rpm)を1両あたり2基搭載 / 変速1段+直結4段 / 130km/h / 制御付き振り子装置、自己操舵台車搭載

受賞歴

キハ281系「スーパー北斗」

製造目的・用途

 道内の都市間輸送で、航空機や高速バスなど他の交通機関に対抗。所要時間を短縮し、乗客を確保するため開発された。

構造・思想

キハ281系「スーパー北斗」

 所要時間を短縮するために、求められる車輌。それは、平均速度を上げられる車輌である。

 では平均速度を上げるには、どんな車輌にしたらよいのか。その解として現在一般的なものを簡単に挙げると、出力強化などによる加速性能や登坂性能、最高速度の向上、その速さでも安全を十分に確保できる高性能ブレーキを備えること、そして曲線通過速度を上げること――すなわち振り子装置を導入することであろう。

 キハ281系の開発は、振り子装置を活用した高速気動車の先駆者であるJR四国 2000系気動車を元にスタート。1両あたり710PSという高出力を確保し、そして車体にステンレスを採用するなど徹底的に軽量化。出力重量比が向上し、優れた加速性能を実現する。

 しかしそこには、北海道特有の問題があった。内地とは質が違う雪と寒さである。スキーヤーに喜ばれるパウダースノーは、車輌の隙間という隙間から中へ入り込み、また厳しい寒さは、それらを瞬時に凍らせた。振り子装置やブレーキなど、2000系気動車そのままの構造では、冬季の北海道で使用するには厳しいものがあった。

 そこで、2000系気動車で採用されていた「ころ式振り子装置」に代わり、より耐寒耐雪性能を向上できる「ベアリングガイド式振り子装置」を気動車で初めて採用。試作車による走行試験を2年近くも実施し、北海道独特の気候と環境に適した量産車が完成。1994年(平成6年)春から、「スーパー北斗」として活躍を開始する。

 またブレーキには、車輪の滑走を検知し、最適なブレーキ制御を行う高性能な排気ブレーキ付電気指令式空気ブレーキを採用。雪の積もった滑りやすい状況を高速で走行しても、安全に停止できる優れた制動力を持つ。

 キハ281系「スーパー北斗」はこれらの構造により、その平均速度を大幅に向上。函館〜札幌間の318.7kmを最短2時間59分で結び、所要時間をそれまでのキハ183系「北斗」から、最大で約30分も短縮。表定速度(距離÷停車時間も含めた所要時間)は106.8km/hと、在来線で日本一を誇る。(※)

 ※ 2005年2月現在、「スーパー北斗」は函館〜札幌間の318.7kmを最短3時間丁度で結び、表定速度は106.2km/h。(「スーパー北斗」17号 函館 16:43 → 東室蘭 18:29/18:30 → 苫小牧 19:01/19:01 → 南千歳 19:16/19:16 → 札幌 19:43)

 このキハ281系は、国鉄分割民営化で誕生したJR北海道が初めて開発した特急形気動車である。その成功は、北海道の交通地図に大きな変化を与えた。続くJR北海道の新型車輌にもそのメカニズム、デザインが継承されており、JR北海道の誕生と新時代の幕開けを象徴する存在とも言えよう。

キハ283系「スーパーおおぞら」

 キハ281系の発展型として登場。基本的な構造、デザインはほぼ同様だが、線形の悪い根室本線を走るため、振り子角度をキハ281系の5度から6度に強化。自己操舵台車も備え、曲線通過性能がより向上振り子の重心が低下し乗り心地も向上したほか、各所に改良が加えられている。

 また「スーパーおおぞら」のほか、「スーパー北斗」運用にも従事。キハ281系との混結運転も可能だ。

機械

 「構造・思想」の項を参照頂きたい。

外装

 滑らかな曲線を描く青い先頭部に、JR北海道のコーポレートカラーである若草色の明るい帯、銀色に輝くステンレスのすっきりした車体が続く。

 また車体は振り子性能を重視した低重心構造だが、乗務員の安全性や視界の確保などを考慮し高運転台を採用。そのため先頭部分が縦に長く飛び出した形になり、大きな外見的特徴になっている。

キハ281系「スーパー北斗」

 窓が連続窓のように配置され、よりスマート一体感のある雰囲気を醸し出す。

キハ283系「スーパーおおぞら」

 基本的な構造はキハ281系と同様だが、前照灯が移動・増設されたほか、運転台周りが、丸みを帯びつつシャープでエッジの効いたデザインになり、存在感と迫力が増す

 車体部は、さらなる低重心化をはかるため、キハ281系では屋根上に存在した空調機を床下に移設。屋根上がすっきりしている。しかしその窓は、キハ281系の連続窓風から座席2列ごとに独立したものに変更。さらに雪による破損防止のためポリカーボネート製のカバーが装着されており、存在感のあるものとなっている。

 またその塗色も、オレンジ色のアクセントが加えられ存在感が増しているほか、ヘッドマークや行先表示が幕式からLED式に変更されている。

内装

 車内は全体的に、シンプルかつ機能的な構造。特急として十分なサービスを提供する。また車掌室がオープンカウンターになっており、親しみやすいものになっている。

キハ283系「スーパーおおぞら」

 座席の布地に、釧路湿原の象徴的存在であるタンチョウの刺繍が入れられている。

擬人化分析表

キハ281系「スーパー北斗」 キハ283系「スーパーおおぞら」
擬人化分析スケール
日常 ├─┼─┼─┼─╂─┼─■─┼─┤ 非日常
カジュアル ├─┼─┼─┼─╂─■─┼─┼─┤ フォーマル
├─┼─┼─┼─╂─┼─■─┼─┤
汎用 ├─┼─┼─┼─■─┼─┼─┼─┤ 限定
実利的 ├─┼─■─┼─╂─┼─┼─┼─┤ 趣味的
地味 ├─┼─┼─┼─■─┼─┼─┼─┤ 派手
没個性的 ├─┼─┼─┼─■─┼─┼─┼─┤ 個性的
保守(思想) ├─┼─■─┼─╂─┼─┼─┼─┤ 革新(思想)
保守(技術) ├─┼─┼─┼─╂─┼─┼─■─┤ 革新(技術)
日常 ├─┼─┼─┼─╂─┼─■─┼─┤ 非日常
カジュアル ├─┼─┼─┼─╂─■─┼─┼─┤ フォーマル
├─┼─┼─┼─╂─┼─■─┼─┤
汎用 ├─┼─┼─■─╂─┼─┼─┼─┤ 限定
実利的 ├─┼─■─┼─╂─┼─┼─┼─┤ 趣味的
地味 ├─┼─┼─┼─╂─■─┼─┼─┤ 派手
没個性的 ├─┼─┼─┼─■─┼─┼─┼─┤ 個性的
保守(思想) ├─┼─■─┼─╂─┼─┼─┼─┤ 革新(思想)
保守(技術) ├─┼─┼─┼─╂─┼─┼─■─┤ 革新(技術)
擬人化キーワード (上記文中の赤字部分)
高出力 / 徹底的に軽量化 / 優れた加速性能 / 内地とは質が違う雪と寒さ / 耐寒耐雪性能 / ベアリングガイド式振り子装置 / 試作車による走行試験を2年近くも実施 / 北海道独特の気候と環境に適した / 滑走を検知し、最適なブレーキ制御を行う / 雪の積もった滑りやすい状況を高速で走行しても、安全に停止できる優れた制動力 / 平均速度を大幅に向上 / 滑らかな曲線 / すっきり / 高運転台 / シンプルかつ機能的
特急「スーパー北斗」 / 在来線で日本一 / JR北海道の誕生と新時代の幕開けを象徴する存在 / 連続窓 / スマート / 一体感 特急「スーパーおおぞら」 / キハ281系の発展型 / 基本的な構造、デザインはほぼ同様 / 曲線通過性能がより向上 / 振り子の重心が低下 / シャープでエッジの効いたデザイン / 存在感と迫力が増す / 屋根上がすっきり

擬人化 【D-TYPE】

キハ281系「スーパー北斗」 キハ283系「スーパーおおぞら」
キャッチフレーズ
「北の大地でしなやかに描く白銀のシュプール」 「北の大地で豪快に描く白銀のシュプール」
イメージ(全体)
スキーヤー。運動神経とバランス感覚、膝の使い方が抜群。 左に同じ。
イメージ(服装)
スキーウェア風。 左に同じだが、やや派手で、重心が低い。
性格
しっかり者。勤勉で真面目。努力家。理性的で合理的。冷静沈着。クール。落ち着いている。 真面目で理性的、合理的だが、豪快で、アグレッシブな面が強い。
行動の傾向
上昇志向が高く、新しいものも積極的に取り入れるが、石橋を叩いて渡る。用意周到。革新的でありつつ、着実に未来を切り開く。 基本的に左と同じだが、より活発で豪快。行動的で積極的。思い切りが良い。より深く切り込んでいこうという意欲に溢れる。悪条件ほど燃え上がる。
チャームポイント
スマートかつ滑らかに、流れるように駆け抜けていくさま。その雰囲気。 シャープかつ力強く、豪快に駆け抜けていくさま。その雰囲気。
長所
バランス感覚が良い。運動神経が良い。賢い。革新的でありながら、堅実。地道な努力をいとわない。真面目で、虚飾が無い。 バランス感覚が良い。特に身体的バランス感覚は抜群。運動神経が良い。活発で豪快。行動的で積極的。思い切りが良い。
得意
研究開発。ウインタースポーツ全般。特にスキーのアルペン競技の回転系、クロスカントリーなど。スケートも。 身体を動かすこと。ウインタースポーツ全般。特にスキー。モーグルなど、激しく身体を動かす演技系の競技にも強い。

参考

鉄道擬人化「Rail-G Station」 | 〈製作〉恵知仁 | 2005.02.24 初出 / 02.25 改訂